公益財団法人 木下記念事業団

当事業団では、次代を担う学生に対する修学援助を行っています。

設立の趣意

創立者 初代理事長 木下政雄
  昭和11年、私が26歳の時、独立創業しましたので昭和51年が、丁度、創業40周年に当たります。この40年間は戦前、戦中、戦後で随分大きな変化の時代であり、運命的に様々な関連事業を辿り、紆余曲折を繰り返しながら、その折々を想うに自分の能力や努力だけではとても成し遂げられない、今日の環境に感謝し過去を反省しますと、どのような業種の時でも、先ずよきお取引先に恵まれたこと、よき師、よき社員に恵まれたことでありましょう。その上、両親から頂いた健康な身体と温かい家庭のムードであろうかと思う次第です。とりわけ、人生は自らの努力ではどうすることもできない運命というものがあろうかと思われます。この点については、自らの計り知れない祖先の積善の余栄かとも感じられたりするものです。わが家は代々天台宗の檀信徒であり、常々傳教大師の「一隅を照らす」という教えをうけており、私も昭和41年以降ロータリアンとして社会奉仕の道を模索しておりました。
  このような人生環境の中で、昭和51年を迎え、創業40周年記念祝賀会のテーマとして、全社員に創業の精神として、「信頼の輪を拡げよう」と掲げたのであります。また、まことにおこがましいのですが、わが号を「隨縁」といたしております。
  「隨縁」とは、字のとおりで「えんにしたがう」の意味で、私も生を受けて今年で73年、社会に出て58年になりますが、いずれのとき、どのような人との出会いにも縁によって導かれ援けられて来たように思うからであります。故に縁を常々大切にと心がけたいと思っております。このような想いから、この記念になる継続的な社会還元になる事業と願って基金を積立て、その利殖で永遠に育英資金の調達をはかり、奨学生にこれを贈る道を選んだのであります。

※事業団の会報誌「隨縁」創刊号(昭和58年)からの抜粋

木下政雄

創立者 初代理事長 木下政雄

創立者の居宅であった隨縁荘の表門・右後方は芦屋会館

創立者の居宅であった隨縁荘の表門・後方は芦屋会館

創立者  木下政雄初代理事長の略歴

明治43年10月3日
兵庫県明石市西新町で生まれる
 
 
昭和11年 4月
呉服商丸糸商店を神戸市三宮で創業
同   17年12月
戦争のため廃業
同   18年 2月
日輪ゴム工業株式会社入社
同   21年 4月
丸糸商店を再開業
同   25年 1月
株式会社丸糸商店設立、代表取締役社長就任
同   33年 9月
マルイト株式会社設立、代表取締役社長就任
同   38年 6月
丸糸殖産株式会社設立、取締役就任
同   48年 7月
大阪グンゼ販売株式会社設立、代表取締役社長就任
同   50年10月
財団法人木下記念事業団設立、理事長就任
同   51年 3月
近畿グンゼ会会長就任
同   52年 3月
マルイト株式会社、大阪グンゼ販売株式会社、丸糸殖産株式会社、
株式会社丸糸商店、各社代表取締役会長就任
同   53年 8月
ジェイ・エル・エイ株式会社(現:山王スペース&レンタル株式会社)、
ジョイ株式会社設立、各社代表取締役会長就任
同   53年 8月
エヌエスケイ信販株式会社設立、代表取締役会長就任
同   53年10月
アコム株式会社設立、代表取締役会長就任
 
 
同   60年3月20日
逝去 享年74歳

褒章

昭和42年 1月
紺綬褒章受章



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